仮想通貨の税金を一から学ぶ(その2)

こんにちは。私大職員おにへいです。

仮想通貨の税金を一から学ぶ(その1) の続きです。

その1では仮想通貨によって発生する損益が雑所得に分類されることを確認しました。

今日は、仮想通貨の取引でどのように損益が発生するのかを確認していきましょう。

スポンサーリンク

損益はいつ発生する?

そもそも損益はいつ発生するのでしょうか。

国税庁のHPで 仮想通貨に関する所得の計算方法等について(情報) が公開されています。

これによると損益の発生するタイミングは

(1)仮想通貨を売却した場合(円に換金)

(2)仮想通貨を他の仮想通貨に交換した場合(BTC建てでXEMを買う等)

(3)仮想通貨で商品を購入した場合

(4)仮想通貨をマイニングで取得した場合

が挙げられます。

(1)は当然そうだろうと思いますが、(2)~(4)は注意が必要ですね。

BTCでXEMを買ったり、商品を購入した場合、損益が発生します。
その段階のBTCの時価(1BTCあたり何円か)が取得価格より上回っていれば利益が発生し、下回っていれば損益が発生します。

また、マイニングで仮想通貨を取得した段階で損益が発生します。マイニングで取得した仮想通貨を売却した場合もその段階で損益が発生します。
これは二重に課税されている気がして悲しいですね。まぁでもしょがないです。

(1)仮想通貨を売却した場合

仮想通貨を売却した場合の損益の計算は

取引時の価格-取得価格)×取引数量

で計算します。

考え方は株と同じです。株は全部証券会社が計算してくれますが、仮想通貨については自分で計算しなくてはいけません。

ただし、仮想通貨についてもそろそろ自動計算してくれるサービスが出てくる(もう出てる?)のではないでしょうか。

取得価格とは??

仮想通貨の売却時における損益の計算で一番重要なのは取得価格を計算することです。

BTCで考えてみましょう。

取得価格とは、今現在持っているBTCを平均いくらで購入したの? というものです。

BTCの価格は常に変動していますよね。1回だけ購入したのであれば、簡単に計算できますが、買い増しをすると取得価格はその都度変わります。

例をあげましょう。

① 3月 2,000,000円で4BTCを購入(1BTCが500,000円)

この段階での取得価格は 500,000円/BTC となります。

② 11月 1,600,000円で2BTCを購入(1BTCが800,000円)

①と②取引を合計すると、取得価格は

〔(500,000×4)+(800,000×2)〕÷(4+2)=600,000円/BTC

となります。

2,000,000+1,600,000=3,600,000円で6BTCを購入したことになります。

3月から11月にかけてBTCが値上がりしているため、買い増ししたことで取得価格が上昇しています。

もう少し例をあげましょう。

③ 12月 2,000,000円で1BTCを購入(1BTCが2,000,000円)

②取引後、取得価格600,000円/BTCで合計6BTC保有していました。

①~③の取引を合計すると取得価格は

〔(600,000×6)+(2,000,000×1〕÷(6+1)=800,000円/BTC

となります。

3,600,000+2,000,000=5,600,000円で7BTCを購入したことになります。

また取得価格が上昇しましたね。

これだけ見ると取得価格の計算は簡単なように思えます。

おっしゃる通り、買い続けるだけなら計算が簡単です。

ただし、途中で一部を売却したら少し面倒になるんですよね。。。

途中で一部を売却した場合の取得価格の計算

先ほどの例で①取引と②取引の間に1BTC売却した場合を計算してみましょう。

① 3月 2,000,000円で4BTCを購入(1BTCが500,000円)

この段階での取得価格は 500,000円/BTC となります。

①-1 10月 600,000円で1BTCを売却(1BTCが600,000円)

この取引では取得価格は変わりません。

ただ、損益は発生します。損益というか、利益が発生します。
こちらは後程説明します。

重要なのは売却では取得価格は変わらない、ということです。

② 11月 1,600,000円で2BTCを購入(1BTCが800,000円)

さて、ここからが要注意です。

①-1で1BTCを売却したことから、現在保有するBTCは3BTCです。

取得価格は①-1時点で変更がありませんので、500,000円/BTCとなります。

①~②の取引を合算すると取得価格は

〔(500,000×3)+(800,000×2)〕÷(3+2)=620,000円/BTC

となります。

BTCを売却しない場合は②取引後の取得価格は600,000円/BTCでしたが、①-1の取引(売却)を挟むことで取得価格が20,000円上昇しています。

もう少し計算しましょう。

③ 12月 2,000,000円で1BTCを購入(1BTCが2,000,000円)

②取引後、取得価格620,000円/BTCで合計5BTC保有していました。

①~③の取引を合算すると取得価格は

〔(620,000×5)+(2,000,000×1)〕÷(6)=850,000円/BTC

となります。

BTCを売却しない場合と比べて取得価格は50,000円高くなっています。

取得価格の計算が複雑になる場合は”総平均法”で計算

いきなりですが、今までの計算法は”移動平均法”と呼ばれるものです。

先ほどの例でみていただいたように、この計算法は取得価格が買取引の都度変動するし、途中で仮想通貨を一部売却したりすると、かなり計算が面倒になります。

そこで、国税庁では継続して適用することを要件”総平均法”で計算することを認めています。

総平均法とは1年間で購入した金額の合計を購入したBTC数で単純に割るだけで取得価格を出す方法です。

これはかなり簡単です。

売却を無視できますから。

今までの例で言いますと、BTCを途中で売却してもしなくても、一年間で合計5,600,000円を費やして合計7BTCを購入したので、取得価格は

5,600,000÷7=800,000円/BTCです。

すごい簡単ですね。